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フリーランスが実態のない「サーバー管理費」を取らない方がいい理由

管理費は取らないほうがいい STAGE 3(上級~独立)
この記事は約9分で読めます。

Web制作会社のほとんどが、クライアントのWebデータを自社サーバーで管理して、「メンテナンス費」だとか「管理・修正費」で毎月数千円~数万円回収する、という「不労所得システム」で稼いでいると思います。

ちょっとWebを覚えて起業しちゃった…みたいな人が安易に考えるのが「管理費と銘打った事実上の不労所得で稼げばいいじゃん?」という不労所得システム。

この記事では「フリーランスのWebクリエイターなら、その不労所得システムってちょっと危険だよ」ということをお伝えします。

不労所得システムが成り立つ理由

Web関連にうといクライアントが多い

個人経営をしているような小売店や小さな会社だと、「サーバーってなに?ドメインってなに?」というインターネットやWeb関係について何も知らないって人、実に多いです。自分でブログを運営して知識がある人もいますが、私の友人や周りを見ていても、実際にWeb関係の仕事や自分でブログを運営でもしていなければ「全然わかりません」という人の方が圧倒的に多いです。

そのため、無知なクライアントはWeb制作会社の言われるがままに「毎月サーバー管理費とメンテナンス料がかかります」と言われれば「ふーん、そうなんだ。でもWebサイトを作ってもらうのに必要なら仕方ないね!」と思ってしまうわけです。

でも私からすればこれ、「ルーターを無料で置かせていただきます!電話代が安くなりますよ!」と高齢者世帯を回って毎月のランニングコストを稼ぐ悪徳商法となんら変わらない、と思っています。ある意味詐欺に近いんじゃないでしょうか。

WordPressを「編集者権限」にして他社に乗り換えられないようにできる

最近では素人の人でも更新作業が楽なWordpressでWebサイトを作るのが主流になってきました。

Web制作会社は、納品するときにクライアントのWordpress権限は「編集者」の設定にしWordpressの基幹部である「外観」というPHPデータやテーマは変更ができる項目やプラグインを非表示にしてしまいます。編集者権限では、記事の編集・削除、寄稿者が投稿したレビュー待ちの記事を公開することができるので、運営上何の問題もありません。

これには理由が2つあって、1つは「外観」に含まれる項目はWordpressの基幹部分であるので、知識のない人が安易に触るとエラーが起きたり、最悪は表示されなくなってしまう、というリスクヘッジのためです。

もうひとつの理由は、クライアントが「ちょっとA社は管理費が高いから、もっと良心的な値段でやってくれるB社に乗り換えよう!」と思っても、プラグインが使えないためにデータのエクスポートができず、サーバーもA社のサーバーを使っている場合、サーバー内のデータベースにアクセスすることもできないため、永久に縛ることができるためです。

管理者画面に表示される「ツール」項目

ユーザー権限が管理者だと、データのインポートやエクスポートができる「ツール」が表示されます。(管理者権限はすべての操作が可能なので機能は全部表示されます。)

管理者権限

「編集者」権限にしておくと、ここで表示されている[外観][プラグイン][ユーザー][ツール][設定]はすべて表示されません。ルール部分が、とくにタチの悪いWeb制作会社なら隠したがる部分。投稿や修正はできるけど、他は何もできないのが「編集者」権限です。

ある個人事業主の悲痛な訴え

ある日、小さなお店を経営する個人事業主Eさんから相談の電話がありました。

知人からの紹介で、いいWebサイトを作ってくれるというWebデザイナーを紹介されました。格安でWordpressサイトを作ってもらい、納品後は毎月15,000円の管理費を払っています。

当初、EさんはあまりWeb周りのことに詳しくなく、何の疑問も持たずに制作を依頼していたのですが、「管理費ってなんだろう?」と疑問を抱くようになりました。修正を依頼すれば修正費を請求されるし、毎月15,000円払っている管理費の実態に疑問を持ったわけです。

お店は繁盛し経営は安定しているのですが、このまま10年、20年と経営を続けると10年で180万円、20年で360万円も管理費にお金を支払うことになります。

管理費の実態は、Webデザイナーが利用しているサーバー(たいていはレンタルサーバー)の更新料です。小売店や小さな会社レベルのWebサイトだと、サーバーに負荷をかけてダウンしてしまう、などのリスクはほとんどありませんから、管理というのは名ばかりで、何もやっていません。

そこで、EさんはWebデザイナーに「管理を別会社に変えたいので、WordPressの権限を『編集者』から『管理者』に変更して欲しい」と依頼したところ、色々理由をつけて断られてしまいました。

Webデザイナーにとっては、何もしなくても毎月15,000円入るので、格安で制作したとしても30社のWebサイトを作って同じように管理費を取れば、月に45万円の不労所得が入り続けるわけなので、そりゃあ死守するでしょう…

そういうシステムにしているWebデザイナーやクリエイターも多いのが事実です。

ただ、クライアントの中には、自分でサーバーやドメインを管理するのはできない、全部丸投げしたい、という人もいるので、そういう場合は管理費を取って代理管理します。

クライアントのWebサイトを自社管理のレンタルサーバーで管理する

管理費で不労所得しようと思っているタチの悪いWeb制作会社だと、色々難癖をつけたり専門用語を並べて最初から自社管理のサーバーで運用してしまいます。

そうすることで、クライアントがデータを引越ししたいと思っても、Wordpressで「編集者権限」しか持たないクライアントが最後の手段としてサーバー上のデータベースからデータをインポートしようとしても、事実上不可能になります。

私の場合、ドメインとサーバーはクライアントに自分で契約してもらいます。Webに対してかなりの苦手意識を持っていたり、「もう全然わからないからやって!」と言われる場合には、「代行取得」としての手数料をいただき、クライアントの名前や住所で代行設定します。

初回のサーバー料やドメイン料はこちらが払って手数料を上乗せして請求したとしても、次回更新時にはクライアントに請求メールが届くように、納品後にはメールアドレスをクラアイントのメールアドレスに変えておきます。

こうすることで、制作側の私が「あ!メール見落としてて更新料払い忘れてた!」というリスクを減らせます。自社サーバーで管理するなら手間は1回ですが、クライアントごとにサーバーを管理するのは面倒ですし、忘れたときのリスクが大きいです。

個人事業主や小さなお店を経営しているような小規模のサイト運営では、ドメインはムームードメイン、サーバーはロリポップを勧めています。理由は素人でもわかりやすいUIであることと、ランニングコストが安いこと、オンラインチャットのスタッフのレベルが高いこと。小さな会社にとって、不具合が出たときに自力で調べられるのが一番いいことですが、それを可能にさせるのがロリポップです。

サーバーの知識がある程度あったり、ブログ運営を複数やってPVを多く集めているようなメディアを運営している会社にはエックスドメインエックスサーバーを勧めています。エックスドメインは、エックスサーバー内での一元管理が可能になったので管理が楽です。また、高速表示や安定感では抜群です。

問題なのは管理費を取ることではなく、データを死守すること

いくら契約書があったとしても、Webサイトの所有権はあくまでもクライアントにあるはずです。Webデザイナー側も、マネタイズも必要ですし、できるだけ楽して稼ぎたいという気持ちもわからなくはないですが、こういう経営をしていると確実に「クチコミで新規顧客獲得」は望めないと思います。

私は管理費は取りません。管理費収益の不労所得はないですが、その代わりに「もう管理費を払いたくない」と感じ始めたクライアントからのサイトリニューアルや紹介による新規クライアントがどんどん増えています。

その代わり、Web制作費は「格安」では絶対に請負いません。マーケティングからコンサル、最終的にはSEOの知識もクライアントと共有します。「そんなことしては、ノウハウが盗まれてしまうのでは?」と思うのは間違いで、より信頼感や権威性を保つことができ、次に繋がっていきます。

WordPressで納品するときは、クライアントを「編集者権限」にしておきます。でもこれは、クライアントを抱え込む目的ではなく、あくまでも「基幹部分を安易に触られてデータが壊れないようにするため」です。

ですので、納品時はその理由を伝え、必要な場合にはいつでも管理者に変更することをお約束しています。

フリーランスの場合、病気や不慮の事故、死亡したときのリスクが大きすぎる

Web制作が単発で終わってしまったら、納品後のマネタイズができないと思うかもしれませんが、あなたがフリーランスとしてピンで働いている場合、病気で長期入院、不良の事故で半身不随、死亡した場合、サーバーの更新料が払えなかったためにサーバーアカウントを消失、データも全部消去、ということが起こりかねません

あなたの都合で、クライアントの経営の肝ともいえるWebサイトが無くなってしまったら、訴訟モンです。セコセコと稼いだ管理費なんて簡単に吹っ飛ぶほどの賠償請求をされるでしょう。

あなたがサーバー更新料の支払いを忘れたら、クライアントのデータ一式消失し賠償訴訟に発展するリスクがある。

稼げるWebクリエイターになるか、「Webデザインは稼げないからオワコン」と判断するかはあなた次第

よくWebはもう儲からないよ、という声を耳にします。実際に無料で利用できる素晴らしいWordpressテーマを提供している人もたくさんいますし、ネットショップを無料で簡単に作成できるBASEやSTORES.jpなどのウェブサービスもあります。今後、そういうサービスはもっと増えていき、利用者もどんどん増えていくはずです。

そうなると、もうWebデザイナーやWebクリエイターの出番はなくなる、と思われているんですね。

ただ私は、Webクリエイターなら生き残れると確信しています。なぜならばWebクリエイターは「作って終わり」ではなく、クラアイントの売上を伸ばすためのマーケッターの役割もあるからです。

売上を伸ばしたい、販路を拡大したい、というニーズは今後IT化、AI化が進んでもなくなることはありません。総合的にクライアントをフォローする様々なスキルを身につけておけば、仕事は絶対になくならないと思っています。

ただ、「管理費で稼げばいい」と考えている格安でWeb制作を請け負っている人は確実に淘汰されます。そもそも、格安で作れるレベルのWebサイトなんてわざわざ頼まなくても無料で作れるサービスと同等かそれ以下でしょうから。

私のところにも、「決まったデザインに割りてるだけ、SEOやマーケティングの知識も浅いのを口八丁で誤魔化して体裁だけ整えて納品、管理費で儲ければいい」というスタンスの会社から、「無料で特別にWeb作成を行っています」とよく電話がかかってきます。

そういう詐欺まがいのクリエイターに成り下がりたいか、生き残りたいか。安易に稼ごうとせず、クライアントとの信頼関係を築いた方がWebクリエイターとして長生きできるはずです。

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